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2006年11月12日更新 →バックナンバー

第18回 園芸福祉てなぁ〜に


 「園芸福祉」という言葉をご存知ですか?
 園芸福祉活動の普及活動を進めているNPO法人「日本園芸福祉普及協会」のパンフレットで、次のように園芸福祉の趣旨を説明しています。
『花や野菜を育てて、みんなで幸せになろう。一言で言えば、これが園芸福祉の活動です。青空のもと、様々な場所で営まれる植物の種子〜発芽〜成長〜開花〜結実〜収穫というプロセスに幅広い年代の人々が参加して、植物と接し栽培する楽しみや喜びを共有することです。園芸福祉の分野としては、代替治療の分野から環境保全や地域・街づくり、さらに、情操教育や生涯学習、高齢者や障害者福祉まで、幅広い分野での活用が考えられます。それも、それぞれの家庭ばかりでなく近隣や地域社会なかで、人々と交流しながら、楽しい時間の過ごし方や、それを体感できる場所や空間を作りあげていく活動です。』(日本園芸福祉普及協会ホームページ
 今回は、この園芸福祉の考えを取り入れた活動を進めている「知的障害者更正施設珠美園」を訪問し、指導員野口由美子さんと園芸福祉コーディネーターの中村博行さんの説明と案内を受けましたので紹介します。





珠美園施設前景
珠美園施設前景

 森林公園の広大な緑を間近にし、比企丘陵の里山に接して施設は建っています。自然環境の豊かな場所です。住所は滑川町大字羽尾4910−1
                 珠美園ホームページ



レンガの園路とレイズドベット
レンガの園路とレイズドベット

 道路から里山に向かって緩やかな上り坂。癒しの庭は傾斜地を利用して作られています。「レンガを敷くのに、苦労しました。角度がありすぎると車椅子の利用に支障をきたします」と中村さん。車椅子利用可能な地域交流の場として、敷地内園路総延長100メートルを整備。
 きっかけは、埼玉県が平成11年から4年間実施した「彩の国・癒しの園芸活動指導者養成研修」。中村さんも野口さんも同研修中村さんも野口さんも同研修修了生でした。呼びかけに応じたボランティアの皆さんと1年がかりで作業し完成。癒しの園芸活動の実践例となっています。使用したレンガは汚泥レンガ1万個。埼玉県の提供。



レイズドベットにみんなで植え付け
レイズドベットにみんなで植え付け

 去る10月28日に第3回珠美園わいわい交流会が開催され、園の皆さんと一緒に、園路作成から完成までの作業の苦労話や完成後の地域の交流が促されていることのお話をお聞きしました。
 「障害を持っていてもできるんです。ちょっと時間がかかるだけ。ここでの作業はみんな癒されるのです。人間の生きる力を引き出すことになるのですよ。」と野口さん。
 「植物を育てることを通し、身体・精神・社会面においてよい状態を求めたり損なわれた機能を回復させることです」とも。
 写真は、レイズドベット(高床式花壇)にパンジーの植え付け。レイズドベットは、車椅子でも作業ができる高さになっています。



道路側から見た「癒しの庭」
道路側からみた「癒しの庭」

 今回は園芸福祉活動の1分野を紹介しましたが、日本園芸福祉普及協会では、園芸福祉の展開分野は下図のような広がりを想定しています

       (日本園芸福祉普及協会のパンフレットから抜粋)
            (日本園芸福祉普及協会のパンフレットから抜粋)

 「園芸福祉は花や緑を通じて人が元気になることが目的です」と中村さん。
園芸福祉という言葉もその活動も、まだ草創期にありますが、私達の心と身体を癒す緑と花の役割りはますます高まることでしょう。



ご案内
園芸福祉を進める「彩コミュニティCSOネットワーク」主催の講座が熊谷市で開催されます。参加をお待ちしています。
埼玉県社会福祉協議会助成 
平成18年度ひまわり基金民間社会福祉団体等先駆的福祉活動推進事業

  園芸福祉によるボランティア講座「みどりの指」のすすめ
        ・土をいじったり、花を咲かせるのは大好き
       ・好きなことで、人の役にたてたら うれしい
       ・あなたも「みどりの指」をめざしてみませんか
【日時】   平成18年11月27日 (月) 14時〜16時(受付13:30〜)
【場所】   さくらの館(やかた)第2集会室
       (JR高崎線 熊谷駅北口 徒歩約7分)
       〒360-0033 埼玉県熊谷市曙町5-67 TEL 048-523-9941
【主催】   彩コミュニティCSOネットワーク(彩(いろどり)ネット)
【共催】   ソーシャルプロデュースネット
【協力】   熊谷市社会福祉協議会
        埼玉県社会福祉協議会
        持続可能な開発のための教育の10年さいたま
【費用】   無料
【定員】   30名
【内容】   講演  園芸福祉によるボランティア講座
        中村博行氏 (NPO法人土と風の舎 副代表理事)
        質疑・またはミニワークショップ
【申込・問合せ】  彩コミュニティCSOネットワーク
            事務局 〒361-0074 行田市旭町13-26
            Tel&Fax 048-554-1167
            E-mail:nakasan_gyoda@ybb.ne.jp




取材日:2006年10月25日/取材記者:ミノくん



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