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熊谷市文化財日記

歴史 地域

万吉下原古墳群 -方形周溝墓群を端緒とする古墳群-

写真:万吉下原古墳群第5号墳
(中央に横穴式石室が見える、1991『万吉下原遺跡』報告書から転載)

万吉下原古墳群は、万吉地区の和田吉野川を眼下に臨む江南台地北縁部に所在する古墳時代前期及び古墳時代後期に造られた古墳群です。現在8基の存在が確認されていますが、そのほとんどが今に墳丘を残していません。古墳時代前期の方形周溝墓群は台地縁辺部に確認されていますが、台地下に広がる低地における水田開発という小規模な生産基盤をもっていた人々の墓と推定されます。方形周溝墓とは、周囲に方形の溝を巡らした墓で、一辺が9~13mの規模のものが3基確認されていて、4世紀後半から末にかけて築造されたと考えられます。
一方、古墳時代後期の古墳は5基確認されていますが、方形周溝墓群に近接する1基を除いて、やや離れた台地縁辺部及び台地中ほどに立地します。墳丘の規模は、おおむね直径20m前後です。埋葬施設が確認された古墳は3基ですが、いずれも横穴式石室で、うち2基は凝灰岩の切石で構築され、残る1基は河原石乱石積の胴張型横穴式石室です。これらの石室からは、耳環、絞具(ベルトのバックル)、刀子、鉄鏃、直刀などが出土していて、周溝から円筒埴輪が出土した古墳もあります。古墳の築造時期は、6世紀末から7世紀前半代までと考えられます。

■万吉下原古墳群 -方形周溝墓群を端緒とする古墳群-の詳細情報

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作成日:2017/07/01 取材記者:江南文化財センター