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妻沼聖天山界隈

歴史 地域

第47回 大絵馬の魅力

聖天山の大絵馬「武芸鼎弘流柔術創始小沼直吉」

現在、妻沼展示館で妻沼聖天山の絵馬展が開催されています。平成の大修理の始まるに際して、聖天堂に掛けられていた50枚ほどの奉納絵馬や扁額が取り外され、保管されていました。大改修を終えた後の聖天堂は掛けることができず、その後も保管されていましたが、国宝指定5周年記念事業として、熊谷市教育委員会により、特別展示されました。
聖天堂に掛けられていた奉納絵馬は大型のものも多く、地元の絵師や彫り師による美術品として価値の高いものもあります。
今回は、大型の絵馬(大絵馬)を取上げてみます。

■大絵馬と小絵馬

上之村神社神門大絵馬

大絵馬と小絵馬の区分を「大絵馬の名称は漠然としているが、扁額、奉納絵馬を大絵馬と呼び、この扁額式以外の物は総て小絵馬である」と召田大定(めしだだいしょう)氏は著書「絵馬巡礼と俗信の研究」の中で述べています。
また、立正大学北埼玉地域研究センターがまとめた「熊谷の絵馬~庶民の祈りと暮らし~」の中で、室町時代中期ごろから、絵馬の多様化が進み、画題も馬以外の物がたくさんあらわれ、形状・仕様も多種多様になり、特に大型の絵馬もでき、専門絵師や著名な画家が競うようになる。美術的に優れた作品が登場。更に、絵馬堂の成立は芸術コンクールの場となり、画廊的役割を果たしたと、記述されています。

熊谷市上之の上之村神社の神門(拝殿)は、絵馬堂ではありませんが、いくつもの大絵馬が掲額され、大絵馬の魅力に接することができます。残念なのは、色落ちが激しく、描かれている内容が分からなくなっています。保存管理の難しさを痛感します。
写真は、上之村神社境内図 嘉永3年奉納 縦134㎝×横182㎝

■聖天山の絵馬展

 会場風景

展示点数43点。大絵馬の最大の物は、下増田村(現 熊谷市下増田)の小沼直吉が大正2年(1913)2月9日奉納。縦181㎝×横435㎝です(トップの写真)。

会 期:7月15日~8月20日(月曜・祝休館)9:00~17:00
場 所:妻沼展示館 熊谷市妻沼東1丁目1番池

■第47回 大絵馬の魅力のスポット写真

山岡鉄舟書
鶏羅山 奥原晴湖書
川中島合戦 岩崎栄昌画
聖天山真景 荻原春山画
夫婦雉子 江森天淵画

作成日:2017/08/09 取材記者:mhennmi