くまがやねっとは、埼玉県熊谷市近隣の情報をお届けする非営利のコミュニティサイトです。
くまがやねっと おりおり写真紀行
みんなのコミュニティサイト「くまがやねっと」へようこそ!
HOME>おりおり写真紀行 →お気に入りに登録する →お友達に紹介する


くまがやねっと おりおり写真紀行 西田昌稔さん
2010年3月13日更新 →バックナンバー

今回のテーマ 第43回 桜随想


 目のトラブルで、おりおり写真紀行もかなり間欠してしまった。今回は群馬県、埼玉県の名高い桜を紹介することにした。
 古来、桜に特別な想いを持ってきたのが日本人。わたしは著書の取材で関東周辺の桜を撮影して回ったが、桜に纏わる逸話、伝説、史話などにふれることも多かった。
桜がわたし達の生活や文化、風俗に密接に結びついていることも知った。


少将桜 

 「木の下は汁もなますもさくらかな」芭蕉句碑が境内に立つ高崎市下滝町にある滋眼寺。古くからシダレザクラの名所として知られている。
 このシダレザクラには逸話がある。享保(1716〜1735)の頃、前橋城主酒井少将阿波守が、このサクラを大変気に入って、境内から一本のサクラを城内に移植したが、何年経っても花一輪付けなかった。また、夜になると、滋眼寺に帰りたいと夢枕に立つようになり、寺に返したそうである。久し振りに寺に帰ったサクラは、元気に花を咲かせた。このサクラが少将桜と言われ、今でも境内の西側にある。

くまがやねっと おりおり写真紀行 桜


くまがやねっと おりおり写真紀行 桜


発知の苗代桜 

 沼田市中発知町に樹齢500年と推定されるヒガンザクラが美しい樹形で聳え立っている。
 発知地区は寒冷地であるためサクラの開花は遅く、例年4月下旬頃にならないと花見はできない。この頃が苗代作りの時期と一致することから「発知の苗代桜」とも呼ばれ、地元の人々から親しまれてきたそうである。

くまがやねっと おりおり写真紀行 桜


くまがやねっと おりおり写真紀行 桜


上津の姥桜 

 みなかみ町(旧月夜野町)の「上津の姥桜」は、悲しい伝説に包まれた老樹。沼田氏六代上野介景光に如意という美人の姉がいた。後花園天皇の寵愛を受けたが周囲の妬みが強く、帰郷。その時、京から持ち帰って植えた苗がこの姥桜。推定樹齢500年と言われている。現在の樹は古木の根元から発芽した二代目。

くまがやねっと おりおり写真紀行 桜


くまがやねっと おりおり写真紀行 桜


相俣のさかさ桜 

 みなかみ町相俣(旧新治村)に谷川連峰を背にした景観の美しい赤谷湖がある。その畔にあるのが、年輪を重ねた老木、「相俣のさかさ桜」だ。
 史話によると、天文11年(1552)の春、上杉謙信が関東に出兵した時、日枝神社に参拝し、持参したサクラの鞭を境内に逆さに挿して出陣の幸先を占った。その後、不思議にもすくすくと育ち、成木したのが「さかさ桜」命名の由来だそうである。

くまがやねっと おりおり写真紀行 桜


石戸蒲ザクラ 

 北本市石戸宿の東光寺境内に日本五大桜の一つ「石戸蒲ザクラ」がある。昔は4本の大きな幹に分かれ、根元の周りは11メートルあったと言われている。現在の蒲ザクラは二代目で老木を株分けしたものである。

くまがやねっと おりおり写真紀行 桜


くまがやねっと おりおり写真紀行 桜


因みに、日本の五大桜は、石戸蒲ザクラ、福島県の三春の滝桜、山梨県の山高の神代桜、静岡県の狩宿の下馬桜、岐阜県の根尾谷の淡墨桜。



取材記者:西田昌稔

→バックナンバー

HOME Pageの上へ↑

みんなのコミュニティサイト「くまがやねっと」
Copyright© くまがやねっと. All rights reserved. サイトマップ お問い合せ くまがやねっととは?
運営会社: スマイルアート大和屋