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今回の知恵 熊谷人物伝


 明治期の埼玉県の街並みを知ることができる「埼玉県営業便覧」(明治35年発行)には川越に次ぎ、
2番目に大きな商業の町として熊谷が紹介されています。埼玉県の中心地とその機能を示す
埼玉県統計書 人口分布図が町の力を表しています。
 そんなわが町「熊谷」には創業100年を越す「老舗」がなんと100社以上あります。江戸時代、宿場町として栄えた熊谷の名残と旦那衆の心意気をそんなみなさんが受け継いでいます。商業を取巻く厳しい状況がつづく昨今ですが、ここぞとばかりの底力を発揮されている、元気の出るお店(会社)をシリーズでご紹介していきます。第6回目は熊谷市宮町にある『創業60年 三河屋』です。      (ライター Kurihara)


       親子3代の老舗

第127回  創業60年 三河屋
       石川雅雄さん・智子さん

      (老舗訪問シリーズ NO.6)
2011年12月17日更新



熊谷人物伝 創業60年 三河屋
 Xmasシーズン、街中はイルミネーションで華やぐ頃となりました。Xmasに欠かせないケーキ。定評のある老舗・三河屋さんを訪ねてみました。

  三河屋は創業60年。屋号「三河屋」は、初代店主の石川正平さん(95才)から遡ること4代前の太左衛門が江戸時代末期に「三河屋」という名前で菓子屋を営んでいたことに由来します。太左衛門から後、石川家は菓子屋業から遠ざかっていましたが、正平さんは親のすすめで老舗菓子店に丁稚奉公に出て、やがて、昭和26年、当時二葉町(現在、熊谷市宮町)に店を構えることになりました。
 現在、2代目の石川雅雄さん・智子さんが中心となり店を切り盛りしています。その2代目雅雄さんは、和菓子職人である父・正平さんの背中を見て育ってきました。その職人気質な父の姿に、物心つくころから家業を継ぐことが当たり前だと思ってきたといいます。
 ある日、東京の叔父が雅雄さんへのお土産に不二家のイチゴショートケーキを買ってきたました。「この世の中にこんなに美味しいものがあるのか」と衝撃が走り、「当時は未だバタークリームが主流。生クリームで作るケーキが作りたいと思いました」。


熊谷人物伝 創業60年 三河屋 2代目はケーキ職人の道を選んで。
 雅雄さんは東京の製菓学校を卒業した後に横浜市の『プチ・フルール』に修行に行きました。ここはフランス菓子専門店。材料にうそをつかず、最高のものを使って本物の味を届けるのがモットーの店。品質が良いことは当然。さらにその高品質な材料を使いこなす職人がいて大いに刺激を受けました。
 次にドイツ人ショコラティエ・ポールゴッツェ氏が主宰する職人相手の菓子教室で腕を磨くことに。さらにその後、ドイツ菓子の店「欧風菓子クドウ」に修行に行きました。ここの店主は、代官山
「小川軒」でチーフをしていた人。欧州で学んだ製菓技術とセンスを持っていました。小川軒の「レーズンウィッチ」は有名ですが、クドウの看板商品もまた「レーズンクッキー」。20代の青年はスポンジが水を吸収するかのように、貪欲にお菓子作りへと没頭していきました。
 日本を飛び出し、単身フランスへ。スイス、ベルギー、スペインなど欧州各国の本場スイーツを体感し、25才で熊谷に戻り、「三河屋」は熊谷市内で初めての本格洋菓子を置く店となりました。
 自慢のアップルパイをはじめ、定番のチーズスフレ、ショコラ、シュークリーム、ラムバロンなどの欧州菓子が、父の作る和菓子のショーケースの隣に並んで行きました。
 「倅(せがれ)を想う気持ちの表れでしょうかね、ショーケースは6対4くらいで洋菓子の幅が広くなりました」
 当初、ケーキに馴染みの薄い熊谷の人々に「小さくて高いね」と云われ、悩みもしましたが、「美味しいもの」を作るためには原材料を落とすわけにはいかないと、その姿勢を貫いてきました。
 現在、雅雄さんは熊谷菓子工業組合理事長を務めています。熊谷市内で菓子業を営む32軒を取りまとめ講習会や勉強会を開き、コミュニケーションをはかったり、研鑽を積んだり、共に仲間と励んでいます。




熊谷人物伝 創業60年 三河屋



熊谷人物伝 創業60年 三河屋


熊谷人物伝 創業60年 三河屋
ケーキ「ビュッシュ・ド・ノエル」に込めた想い
 熊谷で初めて「ビュッシュ・ド・ノエル」を作ったのが雅雄さん。
 フランスでは昔からXmasになると家族が無病息災で過ごせるように願いを込め、柏の木を燃やす習慣がありました。その木をかたどったのがこのケーキです。マッシュルームは種の撒かないのに生え、木蔦は親木が枯れても青々としているところから生命の神秘を表していると云われています。
 バタークリームのモカ味のこのケーキに込められた想いと一緒に味わってみたら格別かもしれません。

 他に、贅沢なほど使ったマロンペーストの中に酸味の効いたカシスのムースで作った「栗のクリスマスツリー」もおすすめ。ポピュラーな生クリームケーキは5号から10号まで(3100円〜13000円)。上品な甘さで人気のケーキです。他にも、トロピカルなフルーツケーキやふわとろショコラケーキなど種類も豊富です。(Xmasケーキは12/20まで予約OK)
 また、「バースディケーキといえば三河屋さん」と言わしめるほど独創性溢れるオリジナルケーキが人気です。キャラクターものしかり、贈り手の想いをカタチにしてくれます。贈る方も贈られる方もこの世でたった1つのケーキを囲み、年を重ねる喜びを味わえるのです。

 初代、石川正平さんは、平成11年 勲六等単光旭日章を受賞しています。これは、日本で最初に制定された勲章であり、国家に功績のあった男子に対し授与されます。
 2代目石川雅雄さんは昭和59年全国菓子大博覧会にて寛仁親王大臣賞をブランデーケーキで受賞しました。また、平成元年には同じく全国菓子大博覧会で名誉総裁賞をレザンセック・ミレー詰合せで受賞しました。


熊谷人物伝 創業60年 三河屋
2代目石川雅雄さん(59才)・
初代正平さん(95才)・3代目雄太さん(31歳)
3代目・雄太さんは和菓子職人に。
 初代、2代目とつづき、雅雄さんの長男雄太さんは和菓子職人の道を選びました。「三河屋の根本は和菓子。原点に戻るのもいいんじゃないか」と父雅雄さんのアドバイスを受けてのこと。祖父や父の職人としての情熱と探究心、そして、技術を目の当たりにし、迷いはありませんでした。「祖父や父が守り続けたこの三河屋を、さらに品質を高め、伝統を守りつつ自分の色を出していきたい」と雄太さんは云います。
 他にわが町の特産品である熊谷産小麦・農林61号を使った熊谷パウンド(大780円)や熊谷産小麦のあやひかりを使用した彩ロール(1本680円)が人気です。ふんわりもっちりの生地は沖縄波照間産黒糖の上品な風味。中に丁寧に練った羊羹が入っています。

「三河屋」
住 所 : 埼玉県熊谷市宮町2-4
定 休 : 木曜日9時〜7時(日・祝は6時まで)
問合せ : 048-522-1691


取材日:2011年12月15日/取材記者:Kurihara
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