学校法人聖天山学園　妻沼幼稚園

　今回ご紹介する幼稚園は、熊谷市妻沼にある妻沼幼稚園です。
　妻沼十二郷の総鎮守、妻沼聖天山の幼稚園でもあります。

＜教育目標＞
　仏教精神を基調とし、個性に輝き、元気で、明るく、おおらかで、協調性と、忍耐力のある賢い子どもを目指しています。

＜外遊び＞
　妻沼幼稚園の園児達は外遊びが大好きです。
　砂場でのままごと、川づくり、スケータ遊び、サッカーなど園児が好きな遊びは様々ですが、特に『泥だんご作り』は園児達の間で人気のある遊びの１つです。
　園児達は、どこの土が一番使いやすいかを良く知っています。
　色々な場所の土で泥だんごを作った経験で、「ここの土は固まりやすい」「ここの土はさらさらしているから仕上げに使う」など、土の特性によって使い分けたりしています。
　綺麗にできた泥団子は、敷地内にあるお地蔵様にお供えをする園児もいるそうです。
　泥遊びをしたり、セミやトンボを捕まえて遊んだり、園児達は『外遊び』でたくさんの体験をしています。

外遊び大好きな園児達

＜木下式音感教育＞
　特に力を入れている取り組みに『木下式音感教育』があります。
　この音感教育は、「6歳くらいになると聴覚の発達が止まってしまう」という医学的根拠に基づき考案されたものです。
　具体的には、『おんかんかるた』を使用して声の出し方や口の開け方を覚え、先生の弾くピアノに合わせて発声したり、体を動かしたりすることでリズム感を身に付けます。
　園児達の歌声はまるでプロの合唱団のようで、同年代のこども達の歌声とはまったく違います。
　もちろん、音楽の才能だけを育てているわけではありません。
　１曲を高いレベルで歌うためには、それ相応の練習が必要となります。
　最後まであきらめず、練習に集中する力がなくてはとてもできません。
　園児達は『音楽』を通して、集中力、忍耐力、運動力などを身に付けているのです。

おんかんかるた

＜音楽祭＞
　年長になると、2月上旬に行われる東京合同音楽祭に出場します。
　合唱の他に独唱で5～6人ほど選抜されます。
　幼児が大ホールのステージで歌う体験はなかなかできることではありません。
　園児自身にとっても、保護者や先生にとっても、とても貴重で誇らしい経験です。
　ところが、この音楽祭は他の学年の園児達や保護者が見ることはできません。
　そこで、音楽祭の報告会を兼ねて2月中旬ごろに『ひなまつり音楽祭』を開催して、ご家族や地域の方へ各学年が合唱を披露します。
　「年長さんになるとこんなにうまく歌えるんだ。」と感動する保護者や地域の方、「こんな風に歌えるようになりたい」と言う年少、年中の園児もいると言います。
　成長をする上で目標を持つことはとても大切なことですし、目標とされた側も、より高いレベルへ挑戦したいという意欲が育つのではないでしょうか。

写真提供：妻沼幼稚園

＜スポーツ教室＞
　週に一度、年中・年長を対象にしたスポーツ教室を行っています。
　この教室では、学年ごとの指導カリキュラムがあります。
　年中では、心と体を十分に働かせる楽しさを味わいながら、感覚的な運動知能を育てること。
　年長では、運動会での『組体操』『おゆうぎ会でのスポーツ発表』に向け、自ら力を発揮する行動力を培っています。
　『達成感』『充実感』あるいは『葛藤』を多く味わいながら、心身の調和的発達を狙いとしています。

写真提供：妻沼幼稚園

　妻沼幼稚園には、幼い頃ここで育ったという保護者や先生方が大勢います。
　中には何世帯にもわたってお世話になったという家族もいるほど。
　聖天山に見守られ、家族と地域から愛されている妻沼幼稚園でした。

写真提供：妻沼幼稚園

学校法人　聖天山学園　妻沼幼稚園
埼玉県熊谷市妻沼1627-2

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（協力：大和屋　株式会社）

取材日：2013年10月11日／取材記者：おばらん

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