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今から約170年前、黒船来航に始まる幕末の混乱が始まろうとする2年前に、市内の板井から旅の一行が伊勢参宮に旅立ちました。仲良し五人組といったところでしょうが、旅の目的は単なる娯楽ではなく、村中から代参を請け負っていたようです。村中での参拝や神楽奉納を行いお札など授かってきたと思われます。
文書の写真は板井村の名主から出された箱根関所の通行手形です、一行は東海道をたどったことがわかります。文面は次の通り。
一行は参詣を済ませ無事板井村へ戻ったようです。無事の帰還を祝い、鎮守社の出雲乃伊波比神社に奉納された絵馬には五人の姿と署名が描かれています。
絵馬の背面には「嘉永四年(1851)亥年十二月十九日発出 同五年(1852)二月二十二日帰国 伊勢参宮同行」と銘記されています。新年をまたいで約65日間の旅の照明です。
【参考】
武蔵国男衾郡板井村 飯島家文書549 『江南町史 資料編3 近世』
江南町史 資料編3 近世 383頁掲載 江南町史 通史編上巻677頁記載
住所 | 熊谷市千代329番地 |
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開館時間 | 午前9時~午後5時 |
休館日 | 土曜日・日曜日・祝日・年末年始 |
お問い合わせ | 048-536-5062(熊谷市立江南文化財センター) |
ホームページ | 江南文化センター「熊谷デジタルミュージアム」へはこちらからどうぞ。 |
作成日:2020/02/20 取材記者:江南文化財センター