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妻沼聖天山界隈

~2019年迄掲載 歴史 地域

追補編第7回 国指定登録文化財坂田医院旧診療所の行方は?

診療所の外観

妻沼聖天山歓喜院の秘仏御開扉の日程、付祭行事、協賛事業などが明らかになって来ました。
今回は、御開扉期間に併せて、公開される「国指定登録文化財坂田医院旧診療所」の課題にスポットを当ててみました。
なお、このテーマは8年前のシリーズ第7回(2011年7月掲載)で取り上げています。
>>妻沼聖天山界隈 第7回 登録有形文化財 坂田医院旧診療所の行方

■期待が膨らむ熊谷市の回答

診療所の内部1
 

平成の市町村合併の評価は分かれます。
中心になった市の自己評価は高いかもしれませんが、周辺の町村はこんなはずではなかったと低評価する人が多くいます。
2005年(平成17年)10月新熊谷市が誕生(熊谷市・妻沼町・大里町、その後江南町加わる)。埼玉県北部に20万都市誕生と大騒ぎしました。
ちょうど妻沼町は「妻沼中心市街地活性化計画」を策定し、新たな街づくりが動き出そうとしていたところで、かつ、妻沼聖天堂の大改修工事が進み、新たな門前町への機運も盛り上がっていました。
その時期に、中心市街地の南側入り口に建つ「国指定登録文化財坂田医院旧診療所」の活用は、多くの住民の期待も背負っていました。
合併後の2006年(平成18年)3月の市議会一般質問に住民の期待が膨らむような、熊谷市の回答がありました。

診療所の内部2
 

その回答要旨は次のとおりです。
・妻沼町中心市街地活性化基本計画の南側エントランスゾーン
 の拠点。国指定登録文化財であり、建物保存と文化財活用策
 としての一般公開を行うことの必要性を認識している。
・建物の活用策の検討し、(仮称)めぬま音楽堂としてミニコ
 ンサートの開催等が可能な施設の整備を検討。
・隣接する井田記念館、妻沼勤労福祉会館との一体的活用の
 検討。観光情報発信拠点の検討。
 この回答で、住民の期待が大きく膨らみ、実現するだろう
 と多くの住民は思ったことでしょう。

■一気にトーンダウン

診療所の内部3

その後の平成22年6月市議会一般質問の回答では、一気にトーンダウンし、施設内の利用は、文化庁への届け出や埼玉県文化財課との協議が必要で、そのことがネックになっていると課題だけのような発言に変わりました。
更に、平成23年6月市議会では、直接市長の答弁で、所管している妻沼行政センターの人手不足で進まなかったと言い訳し、本庁舎で検討委員会を組織し早急に検討すると約束しています。

・市長が約束した検討委員会の検討結果は?
 検討委員会の検討結果は、いつ出されたのか、どんな内容だったのか、住民で知っている人はいません。
 合併して14年経過し、大きな期待を抱いて12年。未だに活用策は出されず、限られた時期の公開のみです。
 妻沼聖天山歓喜院の秘仏御開扉期間中の公開を機会に、活用策が少しでも前進することをこの際、シリーズ
 取材者も聖天様にお願いしようと思っています。
 建物も室内も魅力があります。ぜひ、見学をしてみてはいかがでしょう。
・一般公開日 : 2019年4月16日~4月22日 9時~17時 入場無料
・場   所 : 熊谷市妻沼1420
 

■追補編第7回 国指定登録文化財坂田医院旧診療所の行方は?の詳細情報

聖天山界隈 第7回 登録有形文化財 坂田医院旧診療所の行方
熊谷観光マップ 坂田医院旧診療所(くまがやねっと)

作成日:2019/03/19 取材記者:mhennmi