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「最後の空襲 熊谷」社会評論社 ・・・ 1,800円(税別)
POPは挿絵イラストを手掛けた佐通真由美さんによるもの
今回の私のイチオシは、2020年11月10日に刊行された
「最後の空襲 熊谷」~8月14・15日戦禍の記憶と継承~を
ご紹介します。
「最後の空襲 熊谷」~8月14・15日戦禍の記憶と継承~は、熊谷空襲を忘れない市民の会が「熊谷空襲75周年記念出版プロジェクト」として刊行した本で、これまでの史書的な視点とは別に、熊谷空襲時に小学生から高校生だった方々の体験談や、体験談を聞いた現役高校生の感想を寄せてもらい、熊谷空襲の記憶を未来へ繋ぐ本として編纂されたものです。
「高校生が聴く熊谷空襲体験者の声」(第二章)では、高校生が熊谷空襲体験者にインタビュー。
高校生ならではの率直な質問から、当時の体験者たちの生活や思いを改めて知ることのできる一冊です。
●お問い合わせはこちら(PDFファイル)よりご確認ください。
1945年(昭和20年)8月14日深夜から15日未明に行われた熊谷空襲。熊谷市の市街地3分の2を焼失し、被災者は15,390人にものぼりました。それは、玉音放送が流され、終戦が告げられた8月15日の未明の出来事。
埼玉県下で最大の空襲、全国で2番目に高い密度で焼夷弾が投下された空襲。日本の終戦記念日に行われた「最後の空襲」が熊谷空襲なのです。
【熊谷空襲による被害】
・被害面積 358,000坪(市街地面積の74%)
・被害戸数 3,630戸 (全戸数の40%)
・罹災者数 約15,390人(うち、死者266人、負傷者数約3,000人)
「熊谷空襲から75年の月日が流れました。体験者が年々少なくなる中、75年前の熊谷の経験を未来に引き継ぐことの必要性を感じました。戦跡が統一的に保存されているとはいえず、経年劣化が進んでいる危機感もあり、未来へ繋げる必要性を感じて本を作ろうと思いました」(熊谷空襲75周年記念出版プロジェクト事務局長 吉田庄一さん)
「この本が出来てとてもうれしい。コロナ禍もあり、途中で編集会議がとん挫した時はもうだめかなあと思ったこともあったが、チームの力でまとまっていった。高校生による体験者へのインタビュー、戦後を生きてきた人たちによる振り返りの座談会など、様々な資料をこの時期にまとめられたのは貴重です。読み通すことで目の前に開けてくるのは、熊谷の姿であり日本の姿、そして人の心。歴史を学ぶということの意味を普段あまり意識していない若い人たちに読んでもらいたい。気軽に手に取ってもらいたい」(熊谷空襲75周年記念出版プロジェクトメンバー 小川美穂子さん)
本の詳細 | 題 名 「最後の空襲 熊谷」~8月14・15日 戦禍の記憶と継承~ 販売価格 1800円+税 出 版 社 社会評論社 ※郵送による本購入希望の方は、 「刊行のお知らせと購入依頼」PDFデータより振込先をご確認ください。 |
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作成日:2020/12/14 取材記者:なべさん