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特定非営利活動法人茜雲(木部修典 代表理事)は、高齢者の居場所提供を目的として「あったか村」を運営しています。
住宅街のなかにある「あったか村」は、民家を改修しつくられたミニデイホームです。利用者は月に4回「あったか村」で食卓を囲んだり、囲碁を楽しんだりと、ゆったりとした時間を過ごしています。
設立者である鈴木夫妻は、退職後の生活設計の中で高齢者の生活を支援する「何か」ができないだろうかという思いから、ボランティア組織「茜雲」を設立(その後NPO法人化)し、「あったか村」の運営を始めました。
2020年3月、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い一時休村しました。しかし、利用者の方から「活動を再開してほしい」という声が多く上がったことから、2020年5月に活動再開に向けて対策工事・設備改善を行い、開村日を減らして活動を再開しました。
食事やマスクを外しての交流を行う際には、ひもを引くとパーテーションが目の前に垂れ下がってくる仕様になっており、これはスタッフのアイデアから生まれた手作りの感染対策だといいます。「あったか村」ではそういった工夫が随所にちりばめられていました。
現在の開村日は月4回ですが、コロナ後には月8回の開村をしていきたいと、活動拡大に向けて力を入れています。また、地域の高齢者の居場所である「あったか村」の運営を、一日でも長く継続させるためにスタッフ全員が一丸となって取り組んでいます。
代表者である木部修典さんは、「人と食事をとり、話をして満足して家に帰る。これがあったかい関係であり、何度も村民と食事をとることが幸せだ。」と語っています。
設立者である鈴木功さんの奥様、佐喜恵さんは、「あったか村のスタッフや利用者のみんなが大好きだから20年間やってくることができた。コロナや人手不足で活動が思うようにできないことを嘆くのではなくて、今自分たちスタッフにできることに目を向けて、ありがとうの気持ちを忘れずに活動している。」と笑顔で語っていました。
今回特定非営利活動法人(NPO)茜雲、ミニデイホーム「あったか村」を取材させていただき、利用者・スタッフ全員のあったかい関係を肌で感じることができました。
鈴木夫妻をはじめ、「あったか村」に関わる全ての人がこの大切な居場所をなくすまいと助け合い、楽しいという気持ちを忘れずに活動してきました。これこそが、あったか村が20年もの間活動を続けることができた秘訣なのだと思います。しかし、スタッフの高齢化は避けては通れない問題であり、ボランティアを随時募集しています。今後若い人が入ることで、あったか村に新しい風を吹かせ、よりあったかい関係を深め、広めてい
ってほしいと思いました。
法人所在地 | 埼玉県深谷市常盤町75番地4 |
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取材対応者 | 代表理事 木部 修典 副代表理事 鈴木 佐喜恵 理事 芋生 天祐 |
取材記事担当者 | 立正大学社会福祉学部3年 青柳 茉琴 |
作成日:2022/11/22 取材記者:北部地域振興センター