高城神社は、平安時代の延喜式神名帳に記されている式内社の歴史ある神社で、祭神は高皇産霊神(たかみむすびのかみ)。
旧大里郡の総鎮守で、「高城明神」、「明神さま」とも呼ばれ、熊谷次郎直実の氏神ともいわれます。
国道17号に面した一の鳥居から、二、三の鳥居をくぐり、拝殿します。
天正18年(1590)の豊臣秀吉による小田原攻めの際に、社殿を焼失しましたが、忍城主・阿部忠秋が再興を企て、寛文11年(1671)、次の城主・阿部正能が造営しました。
境内には熊野神社や天神社などの摂社や末社があり、熊谷酉の市起原碑など、多数の記念碑があります。
三の鳥居の先、参道の左手に樹齢約400年とみられる御神木の大欅があります。
目通幹周約6.3mの巨木で、主幹部分は空洞となっていますが、その姿からは威厳が感じられます。
三の鳥居の右側には、青銅製大燈籠(常夜燈)があります。
高さ2.75mの大きなもので、天保12年(1841)に建てられました。燈籠の台座には150名もの紺屋(藍染業者)の名が奉納者として刻まれています。奉納者は江戸・川崎・桐生・高崎・京都など広範囲に及び、熊谷の奉納者も約40名に及びます。
常夜燈は高城神社が藍染業者から熱い信仰を受けていた資料としても、藍染業者の活況を知る記念碑としても貴重なものです。
【出初式 ・・・・・ 1月6日】
1月6日に執り行われる正月の伝統行事が出初式です。
江戸火消しの流れをくむ「熊谷鳶」(十四番組)による祈願祭の後、境内で梯子乗りの奉納を行います。
その後、熊谷市役所前や熊谷駅、商店街など市内十数か所で「梯子乗り」の妙義を披露します。
【胎内くぐり ・・・・・ 6月30日】
市民に親しまれている行事のひとつに「胎内くぐり」があります。
6月30日の大祓いに、一の鳥居に立てられた茅の輪(直径4m)をくぐることで、正月からの半年間の罪や汚れを清め、新しい気持ちで後の半年間の無事を祈る行事です。
また、人の形の形代に、氏名・年齢を書いて、罪・穢(身についた悪いもの)を移し、人形で身体を撫でていきを吹きかけて身代わりとして納めます。
【酉の市 ・・・・・ 12月8日】
12月8日に執り行われる師走の風物詩が「酉の市」です。
境内には、開運招福・商売繁盛の縁起物の熊手を売る店などが立ち並び賑わいます。
高城神社では、神社特別奉製の「かきこめ熊手」を買い求めることもできます。
住所 | 埼玉県熊谷市宮町2-93 |
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問い合わせ先 | 048-522-1985 |
作成日:2014/03/23 取材記者:くまがやねっと管理人