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ガラス工房便り

アート 趣味

第2回 世界で一番売れている美術史の本!

工房の本棚です。教室の生徒さん、ガラス体験のお客さまに自由に見ていただけるように公開しています。
一番高価な本は『駒井哲郎―銅版画作品集』で、限定 200 部のうち #154。思い入れのある本は「箱根ラリック美術館コレクション選」というカタログ。ことあるごとに見返しては刺激を受けています。とはいえ、これはあくまで個人的な事情なので誰にでもおすすめというわけにはいきません。その点、エルンスト・ゴンブリッチ著『美術の物語』(ファイドン刊)は、美術好きの方になら誰にでもおすすめです。

この本の初版は1950年。以来16版まで版を重ね、現在35カ国で翻訳され、累計800万部を突破、謳い文句は「世界で一番売れている美術史の本!」。まえがきを読むだけで著者の志の高さが伝わってきます。
「この本を書く上で私が自分に課した特別な規則がいくつかある。おかげで著者としては苦労することになったけれど、読者としては多少とも読みやすくなったと思う。第一の規則は、図版に載せない作品については本文でも論じない、というものだ」。この一事だけでも、すごさがわかります。
そしてなによりこの本一冊で美術史の流れ全体がすんなりと頭に入るというところが名著たる所以です。
たとえば、古代エジプト人が数千年にわたって人の姿を横向きで描きながら目は正面から、足はどちらも左足という理由が分かり、ギリシャ人はなぜその描き方を踏襲しなかったのか、そうしたことが美術史の流れのうえで理解できます。この本は、読んで損のない本どころか、読まないと損をする本です。



※現在、大型本はファイドン社日本撤退に伴い河出書房新社から新装版として刊行されています(8500円)。
 写真はポケット版。こちらは在庫切れながら中古本は入手可能。ただし、かなりのプレミアム価格になっています。

■第2回 世界で一番売れている美術史の本!のスポット写真

著者 エルンスト・ゴンブリッチ

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作成日:2021/05/30 取材記者:各務ガラス工房/各務ひとみ