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特定非営利活動法人 日本の剣道具製作技術と剣道を研究する会

■伝統文化を伝承する

梅澤代表にお話を伺う学生

特定非営利活動法人「日本の剣道具製作技術と剣道を研究する会」は、平成25年7月に設立されました。当法人は、剣道具製作の技術を伝承する職人の育成、製作に携わる職人の生活の安定や向上を目指しています。また、伝統文化である剣道の伝承と剣道具製作を通じ、社会の発展に寄与することを目的としています。今回の訪問取材では、剣道具製作に関し、現在取り組んでいる活動や課題についてお話いただきました。

■日本製が危機に

取材をする中で、剣道具製作の作業を見せていただき、職人さんの技術の高さや剣道具製作に対する思いを感じることができました。しかし、剣道具の材料の減少や技術を継ぐ後継者がいないなどの理由により、職人さんの数が減少しているという問題があります。それは、海外の量産型と比べ値段が高いことや、若い人が生活の基盤を作ることが難しいためです。

■剣道を通じた交流

剣道具を展示しています

そのような状況に対応し、剣道の活性化を促進するため、剣道文化祭や合同稽古等の活動をしています。剣道文化祭には「立会の部」と「展示の部」があります。「立会の部」では日本剣道形などの演武や稽古をします。「展示の部」では、剣道具の製作過程や材料の展示をしています。興味を持ってくれる人を増やし交流したいとおっしゃっていました。また、合同稽古にはポーランド人の方も参加し、海外との交流も行っているそうです。

■職人を増やしたい

剣道具製作の様子です

これからしていきたい活動として、職人さんの社会的地位の向上や材料の流通を図り、剣道具製作に関わる職人さんの数を増やしたいとおっしゃっていました。そのためにも、技術を比べ合い、切磋琢磨できる環境を作ることが大切だと感じました。

■交流が大切!!

指導稽古の様子です

最後に、剣道具製作において、作る側と使う側との交流が大切だとおっしゃっていました。交流には、剣道具の使い方を教えることや剣道具を修理することなどがあります。そして、剣道は子供からお年寄りまで、同じ場所で活動し、交流することができるスポーツだとおっしゃっていました。その剣道の素晴らしさを伝えるためにも、その基盤となる職人さんの増加や地位が向上し、剣道の良き文化が広がっていって欲しいと思います。

■特定非営利活動法人 日本の剣道具製作技術と剣道を研究する会の詳細情報

所在地  〒360-0832 埼玉県熊谷市小島907番地10
電話番号 0408-523-2417
取材日 2014年11月19日
担当 立正大学 法学部2年 吉村 拓也
くまがや館 なべさん
北部地域振興センター 担当 A・N

作成日:2014/12/15 取材記者:hokubunpo