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「命の時間の使い方」 

下記は6年前2019年5月に弊紙(埼玉新聞)に私が書いた記事です。

「命の時間の使い方」 再発乳がん患者が発表

NPO法人くまがやピンクリボンの会運営委員で本庄美里支部長の根岸友香さんが、群馬県立県民健康科学大学で開かれた第15回群馬がん看護フォーラムで体験談を発表。群馬看護研究会メンバーら医療関係者や学生ら約300人が聴講した。
美里町在住の根岸さん(40)は4年前36歳で若年性乳がん(ステージⅢ)を発症。当時2人の子供達は小学校5年と3年生だった。
右乳房全摘手術後半年で胸壁、胸骨傍リンパ節に再発。分子標的薬、放射線治療、サイバーナイフ治療を経て、今年3月に多発肝転移と診断された。
抗がん剤治療で脱毛し、肌は褥瘡ができるほど荒れ、爪も変色。そんな時に男性のがん化学療法認定看護師から「女子力を上げるといいよ」とアドバイスされ、セルフケアの意欲につながったという。面倒なケアは「自分磨きの楽しい時間」へと変化した。
30回以上の抗がん剤治療では集中力や記憶力が落ちた。「家族との思い出を残したい。楽しい時間を過ごしたい」ための治療だが、直近の子どもたち運動会の記憶がごっそり抜け落ちてしまっていた。
「本当に私が望む命の時間の使い方は何だろう」と自問自答し、夫と話し、休薬期間9カ月を選択。できないことが増えていったが、客観的に自分を見つめなおす意味でもエンディングノートを利用。現在はエンディングノートの書き方指導者でもある。
「医療者との信頼関係で通院も楽しいものになりました。社会的にも自分の尊厳を認められ喜びを感じています」と根岸さんはにっこり。この日、同大学から「優秀賞」が授与された。

■ 遺志を継いで

弊会運営委員の根岸友香さん(享年46歳)の御別れに行って参りました。
天使のような美しい安らかな寝顔でした。
乳がん発症から10年、本当に立派に生ききりました。
告別式は執り行われず、群馬大学医学部に検体されます。
最期までともちゃんらしい選択…


       彼女の遺志を継いで、これからも仲間たちとがん啓発に向け精進して参ります。
              ありがとうね、ともちゃん。大好きだよ。

■12月~1月の「生命(いのち)の授業」

一人でも多くの人に検診の大切さ、命の大切さが伝われば、と思っています。


◇ 12月2日 熊谷市立三尻小学校



5・6年児童、保護者、学校運営協議会運営委員、を対象にがん教育「生命(いのち)の授業」を行いました。
イプを触った児童から「どんぐりみたいにかたい」と感想がありました。
授業の後、保護者対象にプチセミナーとして自己触診の方法や視触診モデルの体験をしていただきました。


◇ 12月3日 熊谷市立妻沼東中学校



1年生徒を対象にがん教育「生命(いのち)の授業」を行いました。


◇ 12月5日 熊谷市立妻沼西中学校



1年生徒、保護者を対象にがん教育「生命(いのち)の授業」を行いました。
授業の後、保護者対象にプチセミナーとして自己触診の方法や視触診モデルの体験をしていただきました。


◇12月9日 熊谷市立新堀小学校



5年生児童と保護者を対象にがん教育「生命(いのち)の授業」を行いました。
授業の後、保護者対象にプチセミナーとして自己触診の方法や視触診モデルの体験をしていただきました。

◇ 12月10日 小川町立西中学校

生徒のとなりには保護者が座り、50分間の授業。とても素直な2年生みなさん。涙あり笑いありの充実した時間でした。
感想を述べてくださった女子生徒さん
「がんは命を奪う怖い病気だと思います。けれどもきちんと検診に行けば早期発見で治る病気であることもわかりました。家族に検診に行くようにすすめたい。そして、一日一日を大切に過ごします」
嬉しかった。

木の香りと小川和紙がそこここに施された校舎も素敵でした。
校長室の天井も障子も重要無形文化財の小川和紙でした!
同校は今年度で閉校となります。来年度からは統合された小学校に生まれ変わるそうです。


◇ 12月11日 秩父市立荒川中・荒川東小・荒川西小学校



児童・生徒と保護者を対象にがん教育「生命(いのち)の授業」を行いました。
授業の後、保護者対象にプチセミナーとして自己触診の方法や視触診モデルの体験をしていただきました。
児童、生徒のみなさん、真剣に話を聞いてくださり、積極的にクイズに参加してくれてとても嬉しかったです。
そして、秩父市に本社があり、乳がん患者の下着の開発「フリープ」も手掛ける島崎株式会社様の代表取締役社長 嶋﨑博之様とデザイナーの中山ゆかり様が参観に来られました。
秩父市内小中学校での「がん教育」は嶋﨑社長の毎年のご支援により一昨年より実現することができています。感謝申し上げます。
今後も一人でも多くの人に検診の大切さ、命の大切さを伝えてまいります。


◇ 2025年1月26日 熊谷市立大麻生中学校



保護者参観の日に「生命(いのち)の授業」を当ててくださり、約40名の保護者参観がありました。
同校の貫井校長先生は数年前に脳梗塞で長い間休職をされていました。
厳しいリハビリを重ね、復帰されましたが歩行にはステッキを使い、階段には手すりが付き、校内は一部ユニバーサル仕様にリフォームされました。
そんな校長先生を生徒さんはスッと手を差し伸べさりげなくアテンドします。
貫井校長先生は、「生徒たちが大好き!可愛くて可愛くてたまりません!!」と満面の笑顔。
握力ゼロの状態から文字を書く練習を重ねた過程の文字が校長室前に掲示されていました。
幸いにも校長先生は一命をとりとめ、復帰されました。
誰もが突然、病に倒れたり、がんを告知されたり…
明日が来るのは当たり前ではない…
弊会がん教育講師のさたかさんもくも膜下出血で1か月半意識不明の時に、看護師さんが身体を拭いてくれ胸のしこりに気づいてくれ乳がんと診断されました。
「言葉のレッスン」にもなるからと自ら進んで講師になってくれたさたかさんです。
そんなサバイバー体験談と合わせ、生徒さんも私たちも感動の一日でした。
そして、養護教諭のまりこ先生。
「人間は忘れてしまう動物です。だから今日の小冊子を身近なところに貼って、見返して、今日のことを思い返してほしい」と最後に生徒さんたちに話してくださいました。


◇ 2025年2月4日 熊谷市立中条中学校



熊谷市内でも小規模校の同校1年生22人を対象に「生命の授業」を行いました。
全校生徒と地域の方々が大きな家族みたいな学校で、地域の方々数人も参観下さいました。
「こんにちは」、「ありがとうございました」
生徒さん、一人一人が大きな声で気持ちの良い挨拶。
がんクイズの反応も良く盛り上がりました。
小児がんで亡くなったりえちゃんの家族体験談(笠原代読)の場面では、
水を打ったように静まり返り、教室の空気が変わるのが分かりました。
今年度、残すところあと4校!
staffと共に全力で取り組みます。

■「命の時間の使い方」 のスポット写真

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■「命の時間の使い方」 の詳細情報

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作成日:2025/02/25 取材記者:NPO法人くまがやピンクリボンの会