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この御時世、外出もままならないので、今回はせめて紙上での美術館めぐり。
それもあまり混雑しないオススメ美術館をご紹介します。
しかも建物の設計はいずれ劣らぬレジェンド中のレジェンド!
糸魚川市にある谷村美術館は、彫刻家澤田政廣氏の仏像作品10点のみを展示する美術館。建物の設計は村野藤吾氏。93歳で亡くなる1年前の1983年の竣工。
胸おどらせて出かけたものの、畑の中に突如現れた不気味な灰色の物体に一瞬ひるみましたね。しかし内部は白で統一され、太い円柱と洞窟を思わせる壁面と高い天井。1つの空間に1駆の仏像を配置。また採光が絶妙で、仏像の背後にあるスリット状の窓からフワッと自然光が入り、あたかも天然の光背の輝き。これにはシビれました。部屋ごとに考え尽くされた採光のもと、どの仏像も柔らかく優しい光に満ちあふれています。建物が出来上がったとき野村氏は「もう思い残すことはない」と言ったとか。さすがは巨匠!
【住 所】〒941-0054 新潟県糸魚川市京ケ峰2-1-13
【電話番号】025-552-9277
日本画家山口蓬春の葉山の自邸をその死後、美術館として公開(1991年)。設計は数寄屋建築を独自に近代化させた吉田五十八氏の60歳の時の仕事(竣工1954年)。江戸っ子でお金持ち、長唄は玄人裸足の気鋭の建築家となれば、もうモテる要素しかありません。画室は、和風なのに窓が大きく開放的、天井まで届く障子、シンプルな直線の構造。余計な物が一切ないギリギリまで考え抜かれた、なんともモダンなものでした。近くの神奈川県立近代美術館葉山館とセットで見るのがオススメです。
【住 所】〒240-0111 神奈川県三浦郡葉山町一色2320
【電話番号】046-875-6094
東博の法隆寺宝物館は1999年の竣工。設計は谷口吉生氏、当時62歳。美術史家の新見隆は、「軽やかで透過的な美しさと荘厳な緊張感が見事に合体。モダンと古代との希有な邂逅」と語っていますが、まさにほれぼれする完璧なディテールです。1階エントランスに、小気味よい間隔で置かれている皮張りのアームチェア。空間にマッチしていて、オブジェさながらの佇まい。実は穴をうがって脚が1㎜も動かないようになっていることを知り感心しきり。これも建築家のこだわりなのかしら!?
【住 所】〒110-0007 東京都台東区上野公園13−9
【電話番号】050-5541-8600(ハローダイヤル)
【備 考】東京国立博物館ホームページはこちらから
渋谷区立松濤美術館の開館は1981年。時に設計者の白井晟一氏は76歳。なんという重厚な美術館なんでしょう。まるで西洋のシャトーのよう。外壁は紅味を帯びた韓国産の花崗岩、ブロンズ製の格子のエントランスと美しい弧を描く屋根。曲線が特徴的な建物の中でも最も印象的なのは螺旋階段の美しい手すりです。壁には白井氏お手製のガラス照明も。堂々としていながら品よく繊細!そのかわり予算もふくらみ、結果的には区の標準単価の倍ぐらいの費用になったとか。それでもGOサインを出した渋谷区は立派だなあ!
【住 所】〒150-0046 東京都渋谷区松濤2-14-14
【電話番号】03-3465-9421
住所 電話番号 / Fax 営業時間 定休日 駐車場 |
〒360-0031 埼玉県熊谷市末広2-7 048‐522‐6192 10:00~18:00 火曜日 工房前に2台 |
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作成日:2021/08/02 取材記者:各務ガラス工房/各務ひとみ