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熊谷市文化財日記アネックス

歴史 地域

妻沼聖天山・国登録有形文化財の概要 3

仁王門(におうもん)

■妻沼聖天山・関連建造物の位置図


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■仁王門(におうもん)

●木造平屋建、銅板葺、建築面積75㎡
●明治27年建立

「仁王門」は、参道の奥、聖天堂の正面に建つ大規模な門で、左右に仁王像を安置しています。屋根は入母屋造瓦棒銅板葺で、中央の虹梁には花鳥の精緻な彫刻を飾っています。大工棟梁は林正啓と伝えられています。明治24年に隣接するイチョウが台風により倒木し、建物が倒壊。再建されました。

■水屋(みずや)

●木造、瓦葺、面積3.4㎡
●明治中期建立

「水屋」は、仁王門の正面南寄りに位置する切妻造桟瓦葺の水屋で、中央に石製の水盤を据えています。軒廻りに様々な彫刻を施すなど、規模に比べ豪奢で重厚な印象を与える建物となっています。

■平和の塔(へいわのとう)

●木造多宝塔、銅板葺、建築面積17㎡
●昭和33年建立

「平和の塔」は、境内北方の盛土上に建つ総欅造の多宝塔(たほうとう)で、昭和26年に締結されたサンフランシスコ平和条約を記念し、戦没者の供養と世界恒久平和を祈願して建立されたものです。内部には、十一面観世音菩薩や大日如来、弘法大師などの仏像が安置されています。大工棟梁は林亥助(いすけ)です。

■参考メモ 国登録有形文化財(建造物)とは

平成8年10月1日に施行された文化財保護法の一部を改正する法律によって、保存及び活用についての措置が特に必要とされる文化財建造物を、文部科学大臣が文化財登録原簿に登録する「文化財登録制度」が導入されました。この登録制度は、近年の国土開発や都市計画の進展、生活様式の変化等により、社会的評価を受けるまもなく消滅の危機にさらされている多種多様かつ大量の近代等の文化財建造物を後世に幅広く継承していくために法制化されました。これは届出制と指導・助言・勧告を基本とする緩やかな保護措置(外観の4分の1以上の変更のみ届け出が必要である)を講じる制度であり、従来の指定制度(重要なものを厳選し、許可制等の強い規制と手厚い保護を行うもの)を補完する制度であると言えます。

■妻沼聖天山・国登録有形文化財の概要 3のスポット写真

「籠堂」の記事はこちら
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「鐘楼」の記事はこちら
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「閼伽井堂」の記事はこちら
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「三宝荒神社」
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「五社大明神」
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「天満社」
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「水屋」
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「平和の塔」
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国宝「歓喜院聖天堂」
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■熊谷市内の建造物 《代表例》

国宝(重要文化財) 歓喜院聖天堂(妻沼聖天山の本殿)
国指定重要文化財 平山家住宅歓喜院貴惣門
県指定文化財 上之村神社本殿雷電神社本殿諏訪神社本殿(上新田)
龍泉寺観音堂(善ケ島)
市指定文化財 根岸家長屋門胄山神社本殿歓喜院中門柴田家書院 など
国登録文化財 坂田医院旧診療所熊谷聖パウロ教会及び門
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作成日:2017/01/11 取材記者:江南文化財センター